こんにちは。
親子で営むオーダースーツM&M(エムアンドエム)の世菜です😄

「体の性別と、心の性別が一致しない…」
「スーツを着ると、どうしても違和感が…」

「「「心から自分らしいと思えるスーツが着たい。」」」

と悩むトランスジェンダーの方々。

オーダースーツM&Mのセナが、経験と知識に基づき、そのお悩みにお答えします😄

☑この記事を書いている人

”M&M4代目候補”世菜アルトンM.

この記事を書いている私は、
大阪市西区阿波座に42年の『出張採寸のオーダースーツ専門店M&M』の2代目候補・世菜アルトンです。

留学やワーキングホリデーで海外経験があり、その後もバイセクシャルや様々な国籍の人とのルームシェアを通して、多様な文化や価値観に触れてきました。
だからこそ、私は心から思うのです。

「みんな違って、みんないい!」

どんな人も、自分らしく輝ける社会であってほしい。
そんな想いを胸に、日々お客様のスーツ作りに向き合っています。

この記事では、私自身の体で試行錯誤を重ねた経験も踏まえ、あなたの「なりたい姿」を叶えるスーツ選びのヒントをお伝えします。

1. シルエットで「〇〇っぽさ」を演出する

男っぽい体型/女っぽい体型とは何でしょうか?

様々な定義がありますが、代表的なイメージは

・男っぽい:肩幅が広く直線的

・女っぽい:肩幅が小さく凹凸がある

メンズスーツは肩パッドが厚めに入っていたり、

レディーススーツは凹凸を出すために縫い合わせるパーツが多くなっていたりと

メンズスーツ/レディーススーツの造りもこの概念に基づき一般的に作られています。

つまり!
「なりたい姿」に合わせて、体型を補正すればいいのです。

  • 男っぽく装いたい人:肩パッドで肩幅を強調し、少し大きめのサイズのスーツで直線的なシルエットに
  • 女っぽく装いたい方:インナーでバストやヒップを補正し、肩パッドなしで曲線的なシルエットに

2. スーツのルールで「〇〇っぽさ」を演出する

万国共通ルールとして、

・メンズスーツの前合わせは「右前」

・レディーススーツの前合わせは「左前」

となっています。

男女別スーツの前身頃

『前合わせ』とは、

ジャケットの脇からお腹にかけての左右のパーツのこと。

今は流行りによって様々なデザインのスーツがありますが、この「前身頃の方向」は今でも変わっていません。

私達スーツ業界でも、

メンズスーツ/レディーススーツを見分けるときはデザインではなく、この前合わせの方向を真っ先に確認します。

見た目の性別を男性/女性と確定付けたい方は、この前合せの法則を覚えてスーツを着こなすことをオススメします。

豆知識になりますが、
・右身頃と左身頃を重ね合わせるから『前合わせ (前身頃)』と呼びます。
・自分の体に右身頃をまず合わせ左身頃をその上にかぶせる服は『先に(前に)右を合わせる』ということで『右前』、左身頃をまず合わせる服は『左前』と呼ばれます。

3. デザインで「〇〇っぽさ」を演出する

・・と、ここまでかなりマニアックに

レディーススーツ/メンズス―ツの造りについて書き込みましたが

ここからはデザインでスーツ姿を女っぽく/男っぽく見せる工夫をお伝えします😄

〜ジャケット〜

▷着丈(ジャケットの裾の長さ)

男女別ジャケット裾の長さ

メンズスーツの着丈は、
「着丈はお尻が隠れるくらい」と決まりがありますので、男っぽくしたいならこれに従いましょう。

レディーススーツの着丈には、
特に決まりはありませんがスカート、パンツ両方に合わせるならお尻の頂点の位置が無難とされています。

思いっきり女っぽく見せるなら、「お尻の丸み(=凹凸)が2/3ほど見える短め丈」をお薦めします。

▷Vゾーンの深さ(前ボタンの数)

次にVゾーンの深さ、これはほぼ前ボタンの数、と言えるでしょう。

ボタンが増えるごとに胸元のVゾーンは浅く男っぽくなります。と言っても今メンズスーツで主流の前ボタンの数は2つ。

前2つボタン+ベスト着用でゾーンが最大限浅くなるよう、男っぽく着る場合はベストを利用しましょう。

対して、
女っぽく着る場合は前1つボタンのジャケットだとVゾーンが深くなりGoodです!

ジャケットのVゾーンの深さが与える印象の違い

▷衿の有無

ジャケットの衿はノッチと呼ばれる『衿』がついたものが男女ともに基本です。

ジャケットの衿型種類

ただ、

レディーススーツは衿無し(ノーカラー)も大変お洒落です。

カジュアルなメンズジャケットですと、
最近衿無しジャケットをテレビや雑誌でも見ることがありますが、

まだまだビジネススーツとしてはレディーススーツの独断場ですので女っぽく装う時にはこれを大いに活用しましょう!

〜ボトムス編〜

▷パンツスタイル/スカートスタイル

貴方はパンツ派?それともスカート派でしょうか?

もちろん男っぽく装いたいならばパンツ1択ですね。
腰回りは臀部の丸みが目立たないように適度なゆとりを入れて裾はストレートにストンと落としましょう。

スーツのスカートとパンツ

女っぽく装いたいなら、
スカートスタイル/パンツスタイルは迷うところですね。

スカートは女っぽい装いではありますが、女っぽい歩き方を心掛けないと人から違和感を感じられてしまいます。

また足の筋肉は男っぽさが目立ってしまう部分でもあります。

歩き方や下半身の頼りなさ、毛の処理に慣れないうちはパンツスタイルをお薦めします。

▷パンツ丈

男っぽく装う場合のパンツ丈は、
靴下が見えない短すぎない丈がいいですね。

女っぽく装う場合は、
フレアタイプにして靴(パンプス)を履いて床より1~2㎝上の丈にしましょう。

足首が細い方であれば、
3つの首を見せる(首・手首・足首)の女性ファッションの哲学に従ってアンクル丈という足首が見える短い丈にしてもいいでしょう。

最期に

もちろん皆一様の体型ではないので、

『着丈は短くするよりも長くして隠したい!』
『美意識として肩幅が広いスーツは着たくないが男っぽさを前面に出したい!』
などなど、今回のメソッドに頷けないトランスジェンダーの方もいらっしゃるかと思います。

本記事の内容に共感頂けた方も含めジェンダースーツでお悩みの場合は私、オーダースーツM&Mの世菜に是非ご相談ください。

貴方の服の悩みを解決する為に私達がいます。

これからもお客様の人生に寄り添う服屋でありたい。

オーダースーツM&Mの世菜でした(*^^*)

2025.4.4改稿

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