
こんにちは!
大阪西区の本町という街で親子でオーダースーツ店を営んでいます、オーダースーツM&M(スーツエムエム)です。
この記事は『親子』の『子』の方、セナが書いています。
今日もどうぞ宜しくお付き合いください😄
前回生地をお読みの方はご存知のテーマ
『いいスーツに隠された、職人の細かすぎる気遣いとは』
について。
前回はフラワーホールについて書きました。

今回は『柄合わせ』編です。
いいスーツの絶対条件はもちろんサイズ。
これは生地のクオリティ・縫製・販売店のブランド力に関わらず、着る人にとっての「いいスーツ」の絶対条件になります。
どんなにいい生地を使っていても人から貰ったサイズの合わないものは「いいスーツ」には成り得ません。
ただ、「サイズ」という点をクリアした後に注目したいのがこちらの記事で取り上げる、スーツのあちこちに隠された職人の細やかな気遣い。
クオリティという意味の「いいスーツ」には、それに関わる人の時間と手がたっぷりかかっています。
幼いころよりオーダースーツ専門店を営む父の背中をずっと見て育った私ですが、それでも、奥の深いスーツの世界に、目から鱗がぽろぽろこぼれる毎日です。
スーツって立体的なのに柄合わせが秀逸!!

スーツって、平面的な生地を40以上のパーツに切り分けた後、またそれを縫製して立体に仕上げます。
でもそこまで生地をバラバラにしてしまうのに出来上がりはバラバラに見せない。それを可能にしているのが『柄合わせ』です。
ストライプやチェック柄は、いいスーツであるほど、縫い目縫い目で柄がずれないように職人の目でひとつひとつ確認して合わせて縫っています。
ですので、柄が入っている生地ほど『柄合わせ』の秀逸度はわかりやすいですね。
さて、ここで突然クイズ!

答え合わせはこのまま下へスクロール
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この写真に写っていない部分、例えば
- ジャケットの『背中心』(背中部分にある左右後ろ身頃の真ん中の線)
- 後ろ身頃と後ろ衿
- 上衿と下衿
- スラックスのポケットの縁
- お尻の真ん中の線を渡っての左右身頃
なども綺麗に揃えています。
柄合わせの為にはたっぷりの生地も職人の厳しい目も必要になる
柄を合わせる為には、職人の厳しい目の他にも、通常よりも1割ほど余分に生地を用意しなければいけません。
・・・ということは??
ここまで読んでいただいた方は既にお気づきでしょう!
そう。
柄合わせが綺麗に揃ったスーツは手間もお金もかかっている、高級仕立なのです!!!
ふふふ
これを始めて知った貴方。
初めて知った時の私の様に、クローゼットへ意識が飛んでしかたがありませんね。笑
ぜひ、お手持ちのスーツの柄合わせをチェックしてみてください。